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「大型低温重力波望遠鏡・KAGRAのトンネル完成」見学会を開催しました

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東京大学宇宙線研究所がホスト研究機関となり、高エネルギー加速器研究機構と自然科学研究機構・国立天文台を共同ホスト機関として密接な協力体制のもと、アインシュタインの一般相対性理論により存在が予測されている重力波の世界で初めての直接的検出を目指した、大型低温重力波望遠鏡・KAGRA(かぐら)(以下KAGRA)の建設を、2010年より岐阜県飛騨市神岡町池ノ山の地下において進めてまいりました。2014年3月末をもって、そのKAGRAを格納する地下トンネルの掘削が完了し、引き続き地下空洞を実験室として整備する工事が進んでいます。見学会では、KAGRAが設置されることになる地下空洞の工事の様子を報道関係者に公開いたしました。

重力波望遠鏡の設置場所として地下環境が選定されたのは、世界でKAGRAが初めてです。地下が好環境である理由は、極めて微弱な重力波の信号をとらえるKAGRAにとって、信号を掻き消す雑音となりうる地面の振動が、地表に比べて100分の1程度と小さいためです。KAGRA本体を格納するトンネル部は、地表より200メートル以深の地下に掘削され、一辺3kmを2本持つL字構造をしております。今後は、現在進めている実験設備の整備、装置の構築を経て、2015年末に最初の試験運転を行い、2017年度には、極低温鏡を用いて重力波観測運転を開始する予定です。

見学会および記者会見に続き、「KAGRAトンネル掘削記念祝賀会」が開催され、高い技術により7,687メートルのトンネル掘削を最短で実現した鹿島建設株式会社が表彰されました。


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