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IARU学長会議を開催

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 3月2日(月)、3日(火)の2日間にわたり、山上会館において、第10回IARU*学長会議が開催され、濱田純一総長、松本洋一郎理事、江川雅子理事、五神真理学系研究科長(次期総長予定者)、藤原帰一教授(法学政治学研究科)が出席しました。本会議では、各加盟大学を取り巻く国内外の情勢や各大学内の施策等について情報交換が行われたほか、IARUのプロジェクトとして実施している既存事業の進捗確認、新規提案の審議等が行われました。「International Administration in Globalizing Universities」をテーマにしたセッションでは江川理事、エリス俊子教授(総合文化研究科)、矢口祐人教授(同)が、「Universalism and Regionalism in Globalizing Universities」をテーマにしたセッションでは羽田正副学長がプレゼンテーションを行ったほか、IARU加盟大学が共同で推進している男女共同参画に関するプロジェクトについては白波瀬佐和子総長特任補佐(人文社会系研究科教授)が報告を行いました。
 また、学長会議前日の1日(日)には、加盟大学の卒業生に向け、第1回目のIARU World Alumni Forumが開催され、学長、卒業生によるパネルディスカッションや基調講演、ネットワーキングレセプションなどが行われました。
 
(*IARU(International Alliance of Research Universities)とは、2006年に設立された、東京大学、北京大学、イエール大学、カリフォルニア大学バークレー校、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学、スイス連邦工科大学チューリッヒ校、コペンハーゲン大学、オーストラリア国立大学、シンガポール国立大学の10研究型大学が参画する国際大学連合です。学長会議・Senior Officers会議のほか、サマースクールやインターンシップなどの学生交流、サステイナブル・キャンパスや男女共同参画、エイジング分野における協力、図書館や同窓会組織間の連携等を推進しています。)
 


第6回低温センター研究交流会開催報告

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第6回 低温センター研究交流会
 
■ 日 時 : 平成27年3月4日(水)
                  9:30~18:00 (講演会) 
                 18:00~20:00 (利用者懇談会) 
■ 会 場 : 小柴ホール (理学部1号館中央棟2階)
 
平成27年3月4日(水)、理学部の小柴ホールにて「第6回 低温センター研究交流会」が開催されました。参加者は工学系、理学系、農学生命科学、医学系、薬学系、低温センターの6部局にわたり、低温センターが供給する寒剤を利用して得られた最新の研究成果が、大学院生をはじめとする若手研究者により発表されました。また、講演会終了後に行われた利用者懇談会では、スタンフォード大学のDouglas Osheroff教授(1996年ノーベル物理学賞)による30分間のEvening Lectureが行われ、ノーベル賞につながった博士課程の研究など、大学院生にとって大いに刺激となるお話を拝聴することが出来ました。
今回で6回目の開催となる研究交流会ですが、年を追うごとに、発表数・参加者数も増加し、本年度は参加者数120人、11件の口頭発表と49件のポスター発表がありました。この他、福山寛教授(低温センター長、理学研究科・物理学専攻)による特別講演も行われ、分野を超えて白熱した議論がなされました。
専門的な内容を異分野の研究者にも分かりやすく説明するという点で、優れた発表を行った若手研究者を顕彰するアワードは、厳正な審査の結果、宮園健一さん(農学生命科学研究科・応用生命化学専攻・特任助教)がベストプレゼンテーション・アワード、岡大地さん(理学系研究科・化学専攻・博士課程2年)とJoseph Falsonさん(工学系研究科・物理工学専攻・博士課程3年)がベストポスター・アワードを受賞しました。
来年度以降も、低温センター研究交流会が、本学の大学院生、若手研究者にとって重要な学際研究集会となるよう、皆様のご協力をお願い致します。
 

広報誌「淡青」30号を発行しました

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「淡青」30号の特集は

濱田総長時代の東京大学
[動き始めた知の森]
――28,000字インタビューと関係者談で綴る6年の軌跡 です。

2009年春の就任から6年。
「森を動かす」「行動シナリオ」「タフな東大生」「国境なき東大生」
「知の公共性」「知の共創」「秋入学」「生きる。ともに」……。
印象的な言葉を投げかけながら、鬱蒼とした知の森を慎重かつ大胆に
揺さぶってきた第29代総長は、初めて小休止し、その道程を振り返る今、
何を想起し、どんな言葉で表すのでしょうか。

今号の「淡青」は、濱田総長と歩んだ軌跡を6章にわけてたどり、
継承すべき「何か」を探ります。

ぜひご一読を!

WEB版の閲覧・冊子版のお取り寄せ方法のご案内はこちらをご覧ください。
 

柏キャンパスから東大の未来を考える ~東大を先導する実験キャンパス~ シンポジウム開催

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 2015年3月4日(水)伊藤国際学術研究センター伊藤謝恩ホールにおいて、「柏キャンパスから東大の未来を考える~東大を先導する実験キャンパス~」のシンポジウムが開催されました。
 このシンポジウムは、大和裕幸副学長(柏地区整備推進担当)を座長とした「柏地区構想検討WG」が、「教育改革」、「卓越大学院」などをキーワードとして、東大の進むべき方向を考えて、柏キャンパスを実験的なキャンパスとして位置づけ、全学的な観点から議論をとりまとめたものを報告するものです。
 シンポジウムでは、濱田純一総長の挨拶の後、大和裕幸副学長から柏地区整備推進構想について報告があり、続いて、瀧川仁物性研究所長から「卓越大学院の新たな展開」、堀田昌英教授(大学院新領域創成科学研究科)から「新たな教育システムを目指す国際学生村」、雨宮慶幸柏図書館長から「リサーチコモンズを目指す柏図書館」、保坂寛フューチャーセンター推進機構長から「社会連携ステーションの構築」、三牧浩也柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)副センター長から「地域でつくる国際キャンパスタウン」についてそれぞれ柏地区構想について報告が行われました。
 最後に、武田キャンパス計画室柏地区部会長(大学院新領域創成科学研究科長)の閉会の挨拶をもって終了しました。
 なお、本シンポジウムは約200名の参加があり、今後全学の議論として実現に向けて進みたいと思います。
 

懐徳館庭園、国の名勝に指定される

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 平成27年3月10日付けで、文化財保護法の規定により懐徳館庭園(旧加賀藩主前田氏本郷本邸庭園)が国の名勝に指定されました。本学での国の名勝指定は理学系研究科附属植物園本園(小石川植物園御薬園跡及び養生所跡)に続き2件目となります。

 懐徳館庭園は本郷キャンパス構内の南西に位置しており、総長の迎賓施設である木造和風建築の懐徳館が建ち、その南に明治後期の旧加賀藩主前田氏本郷本邸に起源を持つ庭園が広がっています。普段は公開されていませんが、ホームカミングデー等の行事の際には一般の方も入ることができます。
 
 天皇行幸を強く願った前田利嗣(15代当主)の遺志を継いだ利為(16代当主)が明治38年に日本館、明治40年に西洋館を竣工させ、その後天皇行幸の内示を得て、前田家の庭師であった伊藤彦右衛門に明治43年1月に作庭を依頼し、同年5月に完成したものです。
 完成した本邸と庭園をもって、明治43年に明治天皇行幸、昭憲皇太后、さらに皇太子殿下・同妃殿下の行啓を迎えており、それを記念した臨幸碑が今も築山に残されております。さらに大正期には各国の要人が訪れ、外交の舞台として重要な役割を果たしました。
 なおこの庭師伊藤彦右衛門が手がけた堀田正倫邸庭園(千葉県佐倉市)も同じく今回国の名勝に指定されています。
 
 その後前田家との土地交換により昭和3年に本学の敷地となり、建物は東京大空襲の被害を受け全焼し、その後再建されましたが庭園は作庭当時の風景を現代に継承しており、その価値は大変貴重なものとなっています。
 

ノーベル賞受賞者リチャード・ロバーツ博士による特別講演が開催されました

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2015年3月2日(月)、医科学研究所にて、1993年ノーベル医学生理学賞受賞者の
リチャード・ロバーツ博士をお招きして講演会を開催しました。この講演会は、2012年より毎年
スウェーデンにおいてノーベル賞授賞式の時期に開催されている一般向けの公開シンポジウムである
「Nobel Week Dialogue」をスウェーデン国外で初めて開催した「ノーベル・プライズ・ダイアログ・
東京2015」に参加されるためにロバーツ博士が来日された機会をとらえての開催となりました。
ノーベル財団(ノーベル・メディアAB)によるNobel Prize Inspiration Initiativeの一環として、
講演会に加えて、学生を交えたラウンドテーブルディスカッションも開催されました。
 
講演会では、"Bacterial Methylomes" のタイトルで、バクテリアのDNAメチル化転移酵素に
関する最新の研究成果についてご紹介いただきました。ロバート博士は、現在
Pacific Bioscience社のSMRTシークエンス技術を利用してDNAメチル化転移酵素の認識配列や
バクテリアゲノムのメチル化状態の網羅的な解析に取り組んでおられます。これらの研究によって、
新規のDNAメチル化転移酵素の認識配列の同定やその生物学的な機能解明につながるという
最新の成果をご紹介いただきました。ラウンドテーブルディスカッションでは、医科学研究所及び
新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻の教員・研究員・大学院生に加えて、
上智大学の大学院生にも参加していただきました。博士の研究内容にとどまらず、科学に
興味を持つようになった子供時代のお話、研究者としての姿勢や大学院卒業後の進路のアドバイスなど、
多岐に渡ったお話をいただき、ノーベル賞受賞者に非常に近い距離で質問できるという学生にとって
またとない機会になりました。講演会には本学教員・研究員・大学院生を中心に115名の参加がありました。
また、講演会終了後にはトミーホールにてレセプションも開催され、参加者同士の交流を深めることができました。

平成26年度卒業式・学位記授与式を挙行

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平成26年度卒業式が、3月25日(水)に、安田講堂及び御殿下記念館(ご家族)において挙行されました。

今年度は第一部(理系学部)と第二部(文系学部)に分けて行われ、第一部は9時15分、第二部は11時30分に開式し、約2,800名の卒業生(卒業者数3,160名)とご家族など約3,300名が出席しました。

また学位記授与式については、前日の3月24日(火)に、同会場で行われ、約2,900名の修了生〈修了者4,320名(修士課程2,848名、博士課程1,135名、専門職学位課程337名)〉と、ご家族など約2,900名が出席しました。

卒業式 総長告辞
学位記授与式 総長告辞

平成26年度 学生表彰「東京大学総長賞」授与式の挙行

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平成26年度学生表彰「東京大学総長賞」授与式が、3月23日(月)午後5時から小柴ホールにおいて、実施されました。
今年度は、課外活動・社会活動等の分野では、 震災復興支援のウェブサイト等で発信を続けた「おいしい三陸応援団」、『このミステリーがすごい!』大賞で優秀賞を受賞した 神部 あかねさん(法学部)、「超小型深宇宙探査機PROCYONプロジェクトチーム」、ダブルダッチ競技の世界選手権大会で部門優秀したチームである 藤本 征史さん(理学系研究科修士課程)・角野 為耶さん(学際情報学府修士課程)・新井 俊樹さん(文学部卒)・田野崎 はるかさん(教育学部)・簑原 凜さん(工学部)・松崎 尚史さん(工学部)の4件が、学業分野からは、 豊田 良順さん(理学部)、新津 健一郎さん(文学部)、足立 真輝さん(工学系研究科修士課程)、渡邉 要一郎さん(人文社会系研究科修士課程)、秋山 和徳さん(理学系研究科博士課程)、江崎 貴裕さん(工学系研究科博士課程)、蔦谷 匠さん(新領域創成科学研究科博士課程)の7名が受賞しました。

また、本学の名誉を高め、学生の範となる功績が特に顕著であった団体・個人に授与される、「東京大学総長大賞」には、課外活動・社会活動等の分野で、発展途上国の社会問題を工学的に解決するため行動した 青木 翔平さん(工学系研究科博士課程)、学業分野では、免疫に関する機構を明らかにし高い評価を受けた 丹治 裕美さん(薬学系研究科修士課程)が受賞しました。

受賞者には総長から表彰状と記念品の贈呈、お祝いの言葉が送られた後、各受賞者から今回の受賞内容に関するプレゼンテーションが行われました。本学学生や教職員、受賞者関係者等、約140名が参加し、それぞれの活躍と功績を讃えました。

授与式の後、山上会館で懇談会が開催され、受賞者や本学役員、教職員が親しく交流し、互いに良い刺激となりました。受賞者のこれからのさらなる活躍が期待されます。

受賞者の受賞題目は下の関連URLを、詳しい評価内容は関連ファイルのパンフレット(PDF)をご覧ください。


教育学部グローバル・リーダー育成、スウェーデン研修プログラム

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教育学部では、部局間協定校との初めての学生交流プログラムとして、3月8日(日)から4泊6日の日程で、ストックホルム大学教育学部を訪問する「グローバル・リーダー育成、スウェーデン研修プログラム」を実施しました。本プログラムでは、学生交流に加え、ストックホルム大学教育学部と教育学研究科・教育学部共催の国際シンポジウム「Education in the Era of Globalization(グローバル時代の教育)」において本学の大学院学生が研究発表を行い、学部学生も研究発表を行いました。
 
学部学生12名は、北村友人准教授をはじめ教職員3名のもと、現地では3日間にわたるプログラムを通じて、ストックホルム大学の大学院学生と行動を共にしました。1日目は、学生会館における両校の紹介の後、ストックホルム大学のボランティア大学院学生10名ほどの案内で大学食堂などを見学するキャンパスツアーと市内見学が実施されました。2日目の国際シンポジウムでは、午前の教員による研究発表に続いて、午後は大学院学生・学部学生による研究発表の時間が設けられ、本学の学部学生が3グループに分かれて研究発表を行いました。発表後の質疑応答では、両大学の学生および教員から質問とともに好意的なコメントが寄せられました。その後、夕刻には学内でレセプションが行われ、良い懇親の機会となりました。学部学生は、英語で発表する経験が初めてとなる人も多い中、堂々とした発表を行っただけでなく、シンポジウムの休憩時間およびレセプションの折には、ストックホルム大学の大学院学生や教職員との話の輪に積極的に加わる意識の高さも見せました。最終日の3日目は、ストックホルム大学の教職員とボランティア大学院学生同行のもと、現地小・中学校と教育庁を2グループに分かれて訪問見学を行い、訪問先の学校では、詳しい説明とともに、見学する時間が十分に設けられ、質問に対しても丁寧に回答して頂きました。
 
今回のプログラムでは、ストックホルム大学の大学院学生との学生交流・意見交換、さらに現地学校・教育庁の訪問を通じて、参加した学部学生はグローバル時代の教育のあり方について理解を深めました。また、教育学部における初めての部局間協定校との学生交流プログラムとして大変有意義なものとなりました。
 

宇宙・素粒子スプリングスクール2015が開催されました

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2015年3月3日(火)~7日(土)の5日間にかけて、宇宙・素粒子分野で大学院進学を志す学部3年生向けスクール「宇宙・素粒子スプリングスクール2015」が東京大学宇宙線研究所にて開催されました。

北海道から九州まで、全国の学部3年生29名が参加し、最先端研究を宇宙線研究所の教員・研究員から学び、共に実践することで、宇宙・素粒子研究を体験しました。各々の工夫をこらして夜遅くまで研究に取り組み、最終日には全員がその成果を発表しました。

参加した学生の発表資料、および活動写真の記録を、宇宙・素粒子スプリングスクール2015レポートに掲載しております。


>Links
宇宙・素粒子スプリングスクール2015
宇宙・素粒子スプリングスクール2015レポート

一般講演会「超新星から探る宇宙の姿と運命」を開催

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2015年3月29日 (日)、カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) は、一般講演会「超新星から探る宇宙の姿と運命」を弥生講堂一条ホール (弥生キャンパス内) で開催しました。超新星研究の最先端を理論的、実験的な側面から3名の研究者が紹介し、約200名の一般の方の参加がありました。

はじめに、野本憲一 カブリ数物連携宇宙研究機構主任研究員・特任教授、浜松プロフェッサーが「超新星とは」と題し、超新星の発見の歴史とその基本的な爆発のしくみをテニスボールやバスケットボールによる実演を交えて解説しました。私たちの体を形作る元素が超新星の中でどのようにして生み出されてきたのかという講義と共に、すばる望遠鏡を使って400年前の超新星のエコーの観測に成功した最新の研究例やもうすぐ起こるかもしれないベテルギウスの超新星爆発の予想図などを紹介しました。

次に、マーク・ヴェイギンズ カブリ数物連携宇宙研究機構教授による「超新星からのニュートリノ」の講演では、日本アルプス地下深くにある検出器、カミオカンデで1987年に超新星からのニュートリノをはじめて捉えた小柴昌俊 東京大学特別栄誉教授の研究を例に日本のニュートリノ研究と、自身の研究との関わり合いを紹介しました。目に見えず、捉えにくいニュートリノが超新星爆発の大部分のエネルギーを持っていく様子を解説し、近い将来起こるかもしれない超新星からのニュートリノをスーパーカミオカンデや新しい装置で捉えようとする研究の最前線について紹介しました。

最後に、鈴木尚孝 カブリ数物連携宇宙研究機構特任助教は、超新星による「暗黒エネルギー発見」に至る物語を講演しました。それは恐竜絶滅の原因となった隕石の痕跡から始まり、生物の大絶滅を起こしてきた隕石群を探す技術が超新星探査に応用され、大型望遠鏡の登場時期と重なって、2つのグループが如何に90年代後半に加速膨張宇宙を発見するに至ったかの物語でした。そして、現在進行中のすばる望遠鏡を使った宇宙探査研究や、将来の衛星計画を紹介しました。

講演終了後に行われた講師とのティータイムでは、参加者の方が3名の講演者に熱心に質問する様子も見られ、講演会は盛況の内に幕を閉じました。

CERNが舞台のドキュメンタリー映画「Particle Fever」上映会を開催

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2015年4月5日 (日)、 カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)主催による映画「Particle Fever」上映会+アフタートークを柏キャンパスにあるカブリ数物連携宇宙研究機構にて開催しました。イベント後、100名弱の来場者は、科学者に対する新たな視点を得て興奮気味の様子でした。

映画「Particle Fever」は、Kavli IPMUの研究者はもちろん多くの物理学者が約30年もその稼働を待ちかねたCERN(欧州原子核研究機構)のLHC加速器稼働直前の2007年から、ATLAS実験とCMS実験によるヒッグス粒子発見に至る2012年までの約5年間の長きに渡り、理論物理学者と実験物理学者6人の動向を追ったドキュメンタリー映画です。
この映画では、ヒッグス粒子探索の意義や加速器実験のしくみがわかりやすいアニメーションで語られるだけでなく、装置の稼働、事故、そしてヒッグス粒子発見に至るまでの間の6人それぞれのサイエンスにかける姿が生き生きと描きだされます。物語を通じ、物理学者は今日この日を生きる上ですぐには必要とならないサイエンス(特に基礎科学)は人類にとって芸術を行うのと等しく重要かつ必要なものと語ります。その深遠さに、見る人は皆、知らず知らずの内に科学者たちに共感し、ヒッグス粒子発見の瞬間には共に祝福をせずにはいられない、稀有な物語となっています。
海外ではドキュメンタリーとしてだけでなく、商業映画としても高い評価を得ている「Particle Fever」。長らく日本での公開がまたれていましたが、この度、野村泰紀 (のむらやすのり) Kavli IPMU特任教授の多大なる協力を得てKavli IPMUで独自に日本語字幕を作成し、上映の運びとなりました。

まずは野村特任教授から映画の簡単な紹介が行われると、いよいよ映画の上映が行われました。上映後は休憩を挟み、本作のプロデューサーであり主要登場人物の1人でもあるジョンズ・ホプキンス大学教授デイビッド・カプラン氏を迎え、普段から氏と交流があるという野村特任教授とのアフタートークが行われました。カプラン氏は映画制作の動機について、物理学の将来を決める30年来の実験を映像として記録することはまたとない機会であったこと、自分が普段からつきあっているこんなにも面白い物理学者の姿をもっと多くの人たちと共有したかったからだと述べました。一方カプラン氏の通訳も兼ねた野村特任教授はユーモアと個人的見解も加味した「超訳」で会場を大いに賑わしました。

トークの後はホール前のロビーに場所を移し、講師およびTAの大学院生を囲んでの交流会が行われました。興奮した面持ちの来場者にぐるりと囲まれて、次々と浴びせられる質問、コメントに答える両氏もまた興奮気味の様子でした。日が暮れても終わる気配のないほどの参加者の熱意に包まれた交流会でしたが、惜しまれつつ幕を閉じました。

 

2014年度 第15期TLF個別課題発表会

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 3月27日に「個別課題発表会」を産学連携プラザで開催しました。これは、当本部の産学連携人材育成プログラム「テクノロジー・リエゾン・フェロー (TLF) 研修制度」の一環として行う研究活動の最終報告会です。
 今年度3つの地方自治体から派遣された研修生は、この1年間、自らの地域を見直し、課題を見つけ、解決に向けた調査・研究を行ってきました。その成果として、コミュニティ再生、ものづくり企業振興、新産業創成など、現在地域が直面する課題に対して、産学官公連携によってどのような解決策が可能か、それぞれの施策提案を発表しました。

 この1年間、自らのテーマに対して真摯に向き合い解決策を追求してきたことを示すプレゼンテーションで、地域への熱い想いが参加者全員に伝わってきました。原田産学連携本部長にも好評価を頂き、研修の最後を飾るに相応しい日となりました。

2014年度「第15期TLF修了式」

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 産学官公連携による地方活性化を支援する人材育成プログラム 「テクノロジー・リエゾン・フェロー (TLF) 研修」の修了式を3月30日、産学連携プラザで行いました。研修生は1年間、本学の共同研究シーズの発掘・発信やマッチング、起業支援、アントレプレナー人材育成、産学官交流活動など、当本部の実務をOJTとして学んできました。さらに、個別課題研究や講義・見学などを通して、産学公連携による地域振興を推進するための知識・スキルを身につけてきました。
 研修修了にあたり、原田産学連携本部長の式辞では「この研修を通して得た成果を是非地域で実行して下さい」と、地元自治体での活躍にむけて励ましの言葉をいただきました。答辞として、研修生代表の永見TLF(中野区派遣)が、研修で学んだことを総括し「この研修で得た成果を今後の業務に還元し、地域振興に邁進していく所存です」と力強く応え、1年間の研修を締めくくりました。
 

東京大学産学連携協議会「アドバイザリーボードミーティング」「年次総会」を開催

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 本学の知と産業界の知を融合し、社会にとって新しい価値を創出するためのプラットフォームである東京大学産学連携協議会の「平成26年度第2回アドバイザリーボードミーティング(以下、ABM)」および「平成26年度年次総会」を3月16日(月)、伊藤国際学術研究センターにて開催しました。

 ABMは特別会議室にて開催され、本学から濱田純一総長、江川産学連携担当理事および原田昇産学連携本部長ほかが出席。産業界からは東日本旅客鉄道株式会社相談役 大塚陸毅氏、野村證券株式会社取締役会長 古賀信行氏、株式会社東芝取締役副会長 佐々木則夫氏、第一三共株式会社相談役 庄田 隆氏、日本電信電話株式会社取締役会長 三浦 惺氏を迎え、活発な意見交換が行われました。
 
 濱田総長挨拶の後、原田産学連携本部長から産学連携の10年の歩み、産学連携本部の改組について、各務イノベーション推進部長から、イノベーションエコシステム、価値創造型共同研究の創出、起業支援、大学発ベンチャー育成等について、小蒲知的財産部長から、知的財産関連活動の特徴、知的関連規則の整備などの主な活動実績、今までの文科省事業についての活動報告がなされました。

 引き続き、伊東謝恩ホールで行われた年次総会には、産業界、学内などから多数が参加。総長挨拶、東日本旅客鉄道株式会社相談役  大塚陸毅氏の来賓挨拶の後、原田産学連携本部長、各務イノベーション推進部長、小蒲知的財産部長が当本部の活動を報告しました。

 ABMと並行して、多目的ホールでは、レアアース泥開発推進コンソーシアム、集めないビッグデータコンソーシアム、COIプログラムへの取り組みの紹介としてポスターセッションが行われました。その研究成果や研究リソースを直接聞ける貴重な場が設けられ、研究者を囲み、会場の随所で和やかに交流が図られました。
 


 


平成27年度学部入学式・大学院入学式を挙行

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 平成27年度学部入学式及び大学院入学式が4月13日(月)に、日本武道館において挙行されました。

 午前の学部入学式には約3,000名の新入生と、そのご家族など約6,400名、合わせて約9,400名が、午後の大学院入学式には、約2,900名の新入生と、そのご家族など約3,400名、合わせて約6,300名が出席しました。
 午前9時45分、運動会応援部による演舞があり、音楽部管弦楽団によるサンサーンス作曲の「サムソンとデリラより"バッカナール"」及びワーグナー作曲の「ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲」の演奏後、五神真総長はじめ理事・副学長、理事、学部長、研究科長、研究所長並びに来賓の苅谷剛彦オックスフォード大学教授が登壇し、10時40分開式となりました。
 式では、はじめに音楽部管弦楽団、音楽部合唱団コールアカデミー、音楽部女声合唱団コーロ・レティツィアによる、東京大学の歌「大空と」の奏楽、合唱の後、総長が式辞を述べ、続いて、小川桂一郎教養学部長が式辞を述べました。式辞の後、苅谷剛彦オックスフォード大学教授から祝辞をいただきました。その後、入学生総代高宮日南子さん(理科I類)による宣誓が行われました。最後に運動会応援部のリードにより新入生をまじえ全員で東京大学の歌「ただ一つ」の奏楽、合唱をもって、11時40分に式を終えました。

 大学院入学式においては、13時25分から運動会応援部による演舞、音楽部管弦楽団によるサンサーンス作曲の「サムソンとデリラより"バッカナール"」及びワーグナー作曲の「ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲」の演奏後、五神真総長はじめ理事・副学長、理事、研究科長、研究所長並びに来賓の佐藤勝彦大学共同利用機関法人自然科学研究機構長が登壇し、14時20分開式となりました。
 式では、音楽部管弦楽団、音楽部合唱団コールアカデミー、音楽部女声合唱団コーロ・レティツィアによる、東京大学の歌「大空と」の奏楽、合唱の後、総長が式辞を述べ、続いて、坂井修一情報理工学系研究科長が式辞を述べました。式辞の後、佐藤勝彦大学共同利用機関法人自然科学研究機構長から祝辞をいただきました。その後、入学生総代田中涼介さん(総合文化研究科)による宣誓が行われました。最後に運動会応援部のリードにより新入生をまじえ全員で東京大学の歌「ただ一つ」の奏楽、合唱をもって、15時30分に式を終えました。


学部入学式総長式辞
学部入学式来賓祝辞
学部入学式教養学部長式辞

大学院入学式総長式辞
大学院入学式来賓祝辞
大学院入学式大学院情報理工学系研究科長式辞

「ハチ公と上野英三郎博士像」除幕式(東京大学)

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 平成27年3月8日、東京大学弥生講堂アネックス前にて、ハチ公と上野英三郎博士像の除幕式が行われました。ハチ公の飼主であった上野英三郎博士は、東京大学農学部教授として、農業土木学分野において先駆的な業績をあげた方で、大の犬好きでした。大正13年現在の秋田県大館市生まれのハチ公を、上野博士は大いにかわいがりましたが、翌大正14年、博士は急逝してしまいます。その後、ハチ公が上野博士を迎えるため、渋谷駅に通続けたのは有名な話です。
 東京大学農学部を中心とした多くの教員が呼びかけ人となり、「ハチ公と上野英三郎博士の像を東大に作る会」が発足したのは平成24年のこと。それ以後、たくさんの方々からご寄附をいただき、植田努氏制作の「ハチ公と上野英三郎博士像」は、ハチ公の没後80年となるこの日、多くの皆様が見守る中、東京大学弥生キャンパスにてお披露目されました。
 この像は「人と動物の相互敬愛の象徴」として愛されることを願い、東京大学農学部キャンパス内で皆様をお待ちしております。お近くにお越しの際は、90年ぶりに再会したハチと上野博士の姿をぜひご覧ください。
 

五神 真 総長就任記者会見

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平成27年4月17日(金)10時30分から、五神真東京大学総長の就任記者会見が開催されました。会見では、より強い東京大学とするために何をすべきか、またそのために運営や経営の在り方をどのように改良していくべきか等をまとめた骨子として10項目の「所信」が公表されました。当日の配付資料を以下のHPに掲載しております。どうぞご覧ください。

就任記者会見
 

「倭寇と倭寇図像をめぐる国際研究集会」を開催

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史料編纂所(山家浩樹所長)では、中国国家博物館(北京市)の協力を得て、「倭寇図巻」(史料編纂所所蔵)と「抗倭図巻」(国家博物館所蔵)の比較研究を行い、さらにさまざまな倭寇図像の共同研究を行っています。その成果の一端は、『描かれた倭寇―「倭寇図巻」と「抗倭図巻」―』(吉川弘文館、2014年)の図録刊行となりました。
4月20日、中国国家博物館との共同研究の一環として、国際研究集会を開催しました(参加40名)。集会ではまず、研究代表者である須田牧子助教(史料編纂所)がこの間の研究経過を報告し、ついで中国国家博物館の陳履生副館長から「版刻の使い道―明代典籍の挿絵にある抗倭図の研究―」と題して、明代典籍に描かれた倭寇図像に関する御報告がありました。残念ながら陳副館長は急遽来日が叶わず、御欠席となったため、中国科学院自然科学史研究所の黄栄光先生の翻訳・代読による発表となりました。続いて、岡山大学の遊佐徹先生に、「小説に“描かれた”倭寇―明清倭寇小説概論」と題する御報告をいただきました。中国文化史が御専門の遊佐先生は、明清期の中国小説に取り上げられた倭寇の記述や倭寇図像を紹介し、嘉靖期の強烈な記憶が読み物となり語り継がれていったこと、かかる“倭寇小説”が中国民衆の間のみならず、日本やベトナムにまで伝播し流布していったことなどを指摘されました。倭寇研究の新たな視点が提示され、その後の討論も大いに盛り上がりました。
 

第1回戦略的パートナーシップシンポジウム開催

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2015年4月20日(月)、「第1回戦略的パートナーシップシンポジウム」が工学部8号館にて開催されました。

本学では、昨年10 月に文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業に採択されたことを機に、海外の限られた大学との「戦略的パートナーシップ構築プロジェクト」に対する部局と部局間の取組みを国際本部グローバル・キャンパス推進室がサポート役となって進めています。これは「東京大学グローバルキャンパスモデルの構築」の実現のために、総合的教育改革とともに大きな柱となる取組みです。

本シンポジウムには、約100名の教職員が出席し、この「戦略的パートナーシップ」の主旨について改めて理解を深めていただくとともに、先行して「戦略的パートナーシップ」を進めているプリンストン大学(米)との取組みを始めとして、その他のパートナー大学との間に構築する研究・教育面での多様で特色ある各取組みにおける活動状況と今後の計画について発表の機会を設け、グッドプラクティスを共有しました。

<関連URL>
本学のスーパーグローバル大学創成支援の概要
戦略的パートナーシップ構築プロジェクト

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